ここは、西方司令部の軍港の司令塔
「レダーに機影西・・・九時方向にこれは・・・・グン数40」
「さらに、WZSシリーズ、ガンザー、バージン、ソールド」
「奪取された機体すべて導入だと」
と、司令官らしき人が言い、次の指令を出した。
「第5機動部隊、第4艦隊発進、迎撃」
「他には」
「東方司令部第6機動部隊・中央司令部第13機動部隊発進の準備をさせろ」
「分かりました」
『第一戦闘配備、第一戦闘配備、第5機動部隊、第4艦隊発進』
基地内での放送で慌しく動く軍人。
『東方司令部第6機動部隊、中央司令部第13機動部隊のパイロットは搭乗機にて待機』
と、軍港内の放送が流れている。
その放送を聞いた東方司令部の軍人達は、
「各機体は、ジェットを装備。パイロットは、各機体で待機」
と、隊長がしじを出した。
「「はっ」」
「隊長機にもジェットを・・・・」
「分かりました」
と、整備班の返事があった。
そのころ司令塔にある司令室では、
「迎撃ミサイル発射準備と第6機動部隊に迎撃を・・・」
と司令官が言い、そのあとに副司令官が、
「第1第2第3航空部隊発進」
と、指示を出した。
指示のあった航空部隊の主力はA−98型戦闘機と言いスピードはA01よりも早いが、機動力や火力で負けている。
現在各隊10機ほどの戦闘機が配備されている。
滑走路から次々と戦闘機が発進している。
合計で30機もの戦闘機が発進された。
そのころ戦艦の格納庫では基地の警報が発令された事によって状況が一変していた。
『総員第一戦闘配備繰り返す総員第一戦闘配備』
艦内に響き渡る戦闘配備の放送
『ライニング部隊発進用意第一第二小隊艦後部甲板で迎撃』
向井がしているインカムに流れてくる放送
そこに戌井からの通信が入ってきた。
『サードは?』
「まってください、まだ少し掛かります」
『そうか、イクサは?』
「サードの調整が終わるまでは出れません」
どうやら向井にも出てほしいようだ。
しかし、整備班の半数以上が基地の格納庫に出向いて
それ以外の整備士を指示できる人が自分しかいないのだから
離れるわけには行かないのだ。
『そうか、できるだけ早く頼む・・・嫌な予感がするんだ』
戌井は言い残して通信を切った。
向井はその意味が分からなかった。
ただ言える事はあの隊長が言う事だから何かが起きるのだろう。
そう思った。
そのころ沖合上空の敵戦闘機に変化があった。
各戦闘機からミサイルが発射されたのだ。
その大量のミサイルは基地とその周辺の施設や艦にも飛んでくる。
マラス級二番艦ハヤテの後部甲板上に待機していた第一第二小隊は
飛んでくるミサイルの迎撃を始めた。
それと同時に艦の対空迎撃システムも稼動を始めた。
そして、西方司令部の基地の司令官も、
「迎撃ミサイル発射、迎撃開始」
と、指示を出した。
基地内から迎撃ミサイルが発射された。
軍の基地から発射された迎撃ミサイルは、
敵戦闘機から発射されたミサイルを打ち落としていくが、打ち落とせなかった
数発のミサイルが軍港内の施設に着弾、爆発した。
そのころ司令室では、
「敵ミサイル基地内に着弾・・・・・数5」
「第10・14・15番格納庫、炎上」
と、基地内の被害状況が飛び交う。
『隊長まだ発進指示は、まだですか』
『まだだ』
と、当方司令部第6機動部隊のいる第21番格納庫。
「隊長、LSはどうしたらいいですか?」
と、言う整備士の稲田健。
整備士としてパイロットとしても腕は、一流で少佐相当間。
ちなみに、LSとは、東方と西方の司令部が双方の技術をつぎ込んだ、バックパックERE-ALSの名称である。
『いつでも使えるように準備しとけ』
「ハイ、分かりました」
そのころ、沖では戦闘が始まっていた。
敵戦闘機の数は40機
西方司令部の戦闘機は30機と、第五機動部隊からA01(MSA-01)が10機、海上から第4艦隊の戦艦4隻が対空をしている。
数的にほぼ互角で、なおかつ四隻もの戦艦がいる。
確実に敵の数が減っていく。
が、一部例外がいたのだ。
奪取された機体、WZSシリーズのガンザー、バージン、ソールドの3機だ。
火力、機動性、共に西方司令部の量産機A01の火力、機動性を上回っているのだ。
奪取された機体に乗っている敵のパイロット達は、機体を思いのままに使いこなしている。
ただこの機体は、各分野の攻撃力を徹底的に上げた機体、
たとえばガンザー(WZS-G151)は特に短中戦に対してスペックを大幅に上げられた、
またバージン(WZS-L251)は、特に長距離戦を専門として飛び道具がもっとも多く、
その分機動性がやや弱いが火力が通常の機体の倍以上ある。
そして、最後にソールド(WZS-S386)は、特に接近戦を前提に開発された機体で、
機動性が高かい、またメインの対艦ソードを失っても、
レールガンや警防で応戦できるようになてっいる。
それらに対して機体性能が上回っている機体が
戌井の乗っているライニング(ERX-X102)とその小隊が使っている
ライニングセカンド(ERX-X1022)だ、
東方の技術は最高峰で、軍事産業がさかんな地域である。
それに対して奪取された機体を設計と製作をしていた北方司令部は、
技術の発展が最近急激に進歩し、WZSシリーズの三機を計画はじめたのだ。
それが、どこから漏れたのかが分らないが今回の戦闘を巻き起こしたのだ。
だが、唯一の救いが同じ機体が別の場所にも製作、保管されていたことだ。
ハヤテの後部甲板で迎撃行動をしていた
第一第二小隊を海上の戦闘領域で見ていた戌井は
「そろそろバッテリーが危ないな・・・」
見方機の心配をしていたら前方の方から飛んできた攻撃に気付かず
直撃を受けてしまった。
それにより吹き飛ばされ体制を立て直そうとした。
しかし、そこにミサイルが大量に飛んできたのだ。
"っく、やられる"そう思った。
そのとき、その大量のミサイルに光が走った。
その光に当たったミサイルは爆発し消滅した。
戌井はその光の発進元を見た。
その先に合ったのは戦艦の後部甲板に立っている機体からだ。
『ふぅ、ギリギリ間に合った』
通信が入ってきた。
その通信相手は大垣だった。
「助かった。サードは行けるの・・・」
かと、言っている途中に第三者からの通信の割り込みが入った。
『大垣少尉あれだけ使わないでくださいと、言ったのに』
どうやら向井のようだ。
後部甲板のカタパルトからイクサEX(ERX-00EX)が出てきた。
『隊長、艦と後方支援任せてください』
大垣は言った。
自信があるようだ。
まぁ、経験が比較的に豊富な向井がいるから大丈夫だろう。
そう思った。
「では、艦と支援を任せました。向井、大垣少尉」
『『了解』』
戦闘が始まって、数時間が経とうとした。
突然、敵のWZSシリーズと残り十数機となった戦闘機が撤退したのだ。
「敵撤退していきます」
と、オペレータが言った。
「深追いをするなと言っとけ」
と、司令官が言って、
「分りました」
と、言う返事が返ってきた。
『全軍に言う。”深追いをするな”』
と、言う通信の後に
『東方司令部第6機動部隊と中央司令部第13機動部隊は、撤退してください』
「やっと終わったか」
と、戌井が言った。
全軍が撤退したときには、日もとっぷり暮れていた。
そして、長い一日が終わった。
REV.2.00