それは、六年前に起きた出来事。

 現東方司令部で行われていた当時のMRSの模擬戦

 それは当時あちらこちらで出現していたなぞの黒い物体の出現

 その物体は人の形をした物が多く自己修復能力を持ち当時の軍を苦戦させた。

 軍ように新たに開発改良し現在のMRSのプロトタイプいわゆる第一世代型MRSである。

 その軍用のMRSの技術を元に開発された。

 初の民間の警備用であり第二世代型MRSのイクサ(ERX-00)を開発した工場

 今では軍用のMRSの開発も行っている。

 

 

 

 その工場の一角・・・

 と言うか、食堂

 その食堂で一人

 向井健次

 彼は六年前の出来事に遭遇している。

 当時はまだ高校生ですでにこの工場に出入りしていた。

 今はこの工場でMRSのテストパイロットと技術者をしている。

 さらに第三世代型MRSのイクサEX(ERX-00EX)の開発主任もしている。

 一人食事を取ろうとすると、近づいてくる一人の技術者が

 

 「主任、工場長がお呼びです」

 

 と、言い残し立ち去って行った。

 その事を聞くと大急ぎで昼食をとり、工場長室に向けて移動し始めた。

 

 

 

 工場長室に入るとそこには軍人が数人すでに入っており

 少し場の空気が重くなっていた。

 どうやら向井待ちだったらしくすぐに話が始まった。

 が、話の途中で軍人の中で一番偉い人が部屋から出て行った。

 残された軍人は向井もよく知っている戌井だった。

 戌井諒

 東方司令部の特殊部隊のテスト機等を扱う部隊長で階級は少佐だ。

 表向きには第六機動部隊長になっている。

 向井とは六年前からの知り合いだ。

 どうやら今回工場に来たのは

 西方司令部と共同開発していた装備の最終調整のために

 ココから数人の技術者を派遣してほしいと言う事だった。

 もちろん工場長である高宮の権限で派遣は決まっていた。

 高宮宗一郎

 民間用MRSイクサを開発した工場の工場長。

 イクサ開発当時は開発主任をしていた。

 

 「さて、向井主任と他数名を派遣しよう」

 

 どうやら元もこの話のために読んだような場の空気だった。

 しかし、向井も開発主任でもありテストパイロットもしているのだから

 そうそうに工場を離れるわけはいかなかのだ。

 

 「しかし、私が離れると開発に影響が・・・」

 

 と、向井は反論をした。

 しかし、それに対して高宮は、

 

 「条件としてイクサEXのテストと・・・・」

 

 二人はこそこそと話し始めた。

 向井はその二人を見る事しかできず条件を知る事は無かった。

 

 

 

 それから数週間後

 東方司令部の工場区

 そこには最新の戦艦が二隻建造されていた。

 マラス級一番艦マラスと二番艦ハヤテ

 現在は最終調整と出向準備であわただしく進められていた。

 ハヤテの格納庫内は

 ちょうど搬入されてきた四機の新型機の対応で慌しかった。

 ERX-X102ライニング

 ERE-X102ライトニングの兄弟機で

 東方司令部の102計画で開発されたERXシリーズの機体。

 生産コスト等をあまり考えて無くとてもピッキーな機体。

 それと残りの三機は同型の

 ERX-X1022ライニングセカンド

 ライニングの生産コストと操作性を改善した機体で

 一応102計画の機体。

 性能や武装はほぼ一緒で一般のパイロットが搭乗しても機体性能を発揮できる。

 さらに民間機が一機

 ERX-00EXイクサEX

 現イクサシリーズの新型で第三世代の機体である。

 コレらのテスト稼動等をするようだ。

 もともと第一特殊部隊は次世代機の試験運用等を目的に設立された部隊で

 それらの運用データ等を取る部隊だ。

 この部隊をサポートしているのが民間の会社で

 ERXシリーズを作っている会社

 この会社が全面的にテスト機等を提供している。

 隊長自体その会社とつながりがあり

 現にその会社からのサポートも受けている。

 

 

 

 そんな格納庫の一角

 次々と搬入されてくる新型機を見て興奮する整備士がいた。

 彼の名前は大垣大樹

 階級は少尉で第一特殊部隊に所属している。

 予備パイロットで基本は整備士扱いである。

 しかしMRSの扱いのセンスがよく軍入隊後すぐにこの部隊に入隊した。

 新型機の後にコンテナも搬入された。

 それを見て大垣は、

 

 「何だろうこのコンテナは」

 

 そのコンテナは通常の物よりもはるかに大型で

 何が入っているかそのコンテナには一切記載されていなかった。

 そのコンテナの近くにいたメーカー側の人に聞こうと話しかけた。

 

 「このコンテナに何が入っていますか?」

 

 と話しかけた

 するとその人は振り返った。

 なんとそれは向井だった。

 

 「あぁ〜、これは、機体のパーツです」

 

 と、一瞬だけ見せてくれた機体の完成予想図

 どうやらライニングシリーズの機体らしい。

 

 「おっと、自己紹介がまだだったね。向井健次と言います」

 

 と、握手を求めてきた。

 それに対して握手をしながら

 

 「大垣大樹少尉です」

 

 向井は名前を聞いてこう答えた。

 

 「君が大垣少尉ですか。話しは戌井隊長から聞いています」

 

 以外だった。

 隊長が彼に自分の話しをしていた事

 そして、この向井と言う人は戌井隊長とどんな関係を持っているのか。

 不思議そうに見ていた。

 そんな彼を見て向井はこう言った。

 

 「六年前の事件は知っていますか?その当時からの知り合いなんだ」

 

 

 

 六年前の事件

 当時東方司令部管轄内外で出現していた

 黒い物体による破壊活動のことだ。

 

 

 

 そうだ

 その当時に軍に協力していた民間のパイロットだ。

 

 「そうでしたか」

 

 そんな人がいたのは知っていたが

 こんなに自分と歳が近いとは知らなかった。

 

 「あ、そうだ」

 

 突如思い出したかのように向井は言った。

 

 「あのコンテナの機体パーツが気になるようなら、時々見にくるといいよ」

 

 彼はそう言った。

 

 「え?いいんですか?」

 

 以外だった。

 明らかに企業秘密にも思える。

 しかもそれが新型の試作機だったらなおさらの事だ。

 

 「大丈夫、どうせこの部隊に配備する予定の試作機だから」

 

 「そうですか」

 

 「もし気に入ってくれれば大垣少尉に配備してもらえるようにしておくけど」

 

 それを聞いて大垣は驚いている。

 

 「え、いいんですか?」

 

 「とても使いにくい機体に仕上がってしまいますが…」

 

 「そうですか」

 

 「おっと、そろそろ行かないと。それではひつ礼します」

 

 と、向井は言いのこして格納庫の奥に少し駆け足で進み始めた。

 その彼を見送った大垣は、

 楽しそうな彼を羨ましく思った。

 

 

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